鍵を失くす過程
私は地方都市から東京の大学へ進学したため、当初は東京になかなか馴染めませんでした。大学でなかなか友達もできませんでしたし、人見知りする性格なので仕方がなかったと今は思いますが、
学校のある東京と自宅マンションがある神奈川への往復をはじめ、一人で行動することがほとんどの毎日を過ごしていました。一人暮らしのため、家の玄関ドアの鍵は自分で管理するしか方法がなかったですが、
カギを落としてもすぐに分かるように鍵に大きなキーホルダーを付けていました。この大きなキーホルダーは地方都市にいた時に人からもらった物であり、愛着もあることからもマンションのカギに付けることにしました。
大学時代は親からの仕送りだけでは生活ができないため、いろいろなアルバイトをしました。コンビニの店員、倉庫の品質や在庫管理、高速道路のサービスエリアの店員、野球場の売り子などなど、
様々なアルバイトをしていました。大学の思い出と言えば、アルバイトと言えるぐらい、時間があればアルバイトをしていたため、今思えば多忙で疲れていた時に
マンションの玄関ドアの鍵を紛失してしまったと言えるでしょう。大学生にしては身分不相応なマンションに住んでいたため、アルバイトで稼がないといけなかったのが、
家のカギを失くしてしまう原因になるとは思いもしませんでした。